不妊治療 fertility-treatment
なかなか子どもが授からないと心配されているご夫婦へ
近年、子どもが授からずに悩まれているご夫婦は増加傾向にあり、決して珍しいことではありません。少しでも不妊を心配されているのであれば、まずは当院に足を運んでみませんか。妊娠への近道が見つかるかもしれません。
当院ではタイミング指導法、人工授精などの一般不妊治療に加え、体外受精、顕微授精といった高度生殖医療なども行っております。お一人おひとりに合った治療法をご提案致します。
不妊治療のステップ
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1一般不妊検査
その方に合った治療法を把握するため、一般不妊検査を行います。
不妊症の原因は一つだけとは限らず、いくつかの不妊要因が重複している場合もあります。現在の状態を把握し、不妊となる原因がないか検査を行います。その結果をもとに治療方法をご提案し、進めて参ります。
その時期に可能な検査から始めますので、並行してタイミング療法などの治療を行っていきます。女性の検査 基礎体温測定、ホルモン検査、超音波検査、卵管造影検査、フーナーテストなど 男性の検査 精液検査など(※精液のご提出はご自宅で採取したものでも可能です。) -
2治療開始
自然妊娠に近い治療法から徐々にステップアップ
まずは女性本来の身体機能を生かした自然妊娠を目指す治療を行います。
それでも妊娠が成立しない場合や不妊検査の結果・年齢などに応じて、より身体に負担の少ない治療法から徐々にステップアップし、高度生殖医療(ART)まで進めていきます。
当院の治療内容
タイミング指導法
自然周期によるタイミング法
基礎体温を自宅で測定・記録していただき、経膣超音波で卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測定して、排卵の時期を予測します。妊娠するために、より効果的な性交渉のタイミングをお知らせする方法です。
排卵誘発剤によるタイミング療法
多嚢胞性卵巣症候群など排卵しにくい体質の方や、自然周期によるタイミング療法を続けても妊娠に至らない場合には、排卵誘発剤を用いたタイミング療法を行います。
人工授精(AIH)
夫の精子を使って人工授精を行う方法です。精子を容器に採取し、元気の良い精子を回収して排卵のタイミングに合わせて子宮膣内に注入します。
この方法は受精~着床、妊娠の成立までの過程は自然妊娠と同じです。
人工授精の対象
- 乏精子症(精子濃度1500万/ml以下)
- 精子無力症(運動率40%以下)
- 性交障害
- 精子頸管粘液不適合(フーナーテスト不良)
- タイミング療法によって妊娠に至らない場合 など
精子の採取について
当院ではプライバシー保持を心がけ、個室の精液採取室を設置しております。
また、自宅での採取も可能です。
卵管鏡下卵管形成術(FT)
~自然妊娠をお望みの方へ~
当院では卵管鏡下卵管形成術(FT)を行っております。
卵管に原因が見つかった場合、体外受精しかないと思われていませんか?卵管の詰まりや狭窄を通すカテーテル手術で、自然妊娠を期待できる治療法があります。
卵管鏡下卵管形成術(FT)の特徴
- 日帰りでの治療なので翌日より仕事なども可能
- 身体への負担が少ない
- 健康保険適用
体外受精・胚移植(IVF・ET)
体外受精とは、体外に卵子を取り出し、精子と一緒にして受精させ、できた受精卵を子宮に戻して着床を促す方法です。
体外受精の対象
- 卵管性不妊
- 受精障害
- 男性不妊
- 子宮内膜症
- 重症排卵障害
- 多嚢胞性卵巣
- 一般不妊治療によって妊娠に至らない場合 など
顕微授精(ICSI)
体外受精では卵子が入っている培養液に精子浮遊液を加えて受精するのを待ちますが、顕微授精では細いガラス針の先端に1個の精子を入れて卵子に顕微鏡で確認しながら直接注入します。
顕微授精の対象
- 体外受精を実施しても受精が成立しなかった受精障害の場合
- 男性の精液中の精子濃度が低い乏精子症や精子の運動率が低い精子無力症で体外受精をしても受精しないと判断される場合 など
精子凍結保存
~お仕事でお忙しいご主人のために~
人工授精・体外受精及び顕微授精などの治療に用いる精子をあらかじめ凍結保存しておくことができます。
当院では、人工授精当日や採卵日当日にお仕事などのご都合で病院に来ることが難しいご主人のために前もってご都合の良い日時に採精・凍結保存し、治療を進めることが可能です。
未成熟卵体外成熟法(IVM)
体外受精や顕微授精では、通常の場合、成熟卵に行いますが、何らかの理由により通常の過程で卵の成熟に問題があり、十分に精子を受け入れる成熟卵に発育できないことがあります。未成熟卵は体外受精や顕微授精を行っても、ほとんど受精しません。
そこで、未成熟卵の場合、未熟な卵を採取し、体の外で成熟な卵に培養する方法(IVM)を行います。
初期胚移植
受精した胚を採卵から2~3日培養し、分割が進んだのを確認し、子宮に戻すことを初期胚移植といいます。
胚盤胞移植(Blastocyst ET)
受精後、受精卵が着床前の「胚盤胞」の状態になるまで体外で5~6日培養し、胚移植する方法です。
胚盤胞移植は、より自然な着床時期に子宮に胚を戻すことができるため、着床率は初期胚移植の2倍以上です。初期胚移植で妊娠に至らない場合や卵管性の異常がある方に有効です。
凍結胚保存・凍結融解胚移植
体外受精や顕微授精の際、受精・発育した受精卵(胚)を凍結し、長期間保存しておくことができます。
1周期に移植できる胚数は、多胎妊娠を防ぐため原則1個まで(35歳以上の場合、または2度以上続けて妊娠に至らなかった場合は2個まで)となっています。
そこで、良好な受精卵が多数ある場合には凍結保存することができます。凍結保存することによって、その周期に妊娠に至らなくても、次周期以降に卵巣刺激や採卵なしで、この凍結胚を融解して戻すことができます。この方法では子宮内膜や卵巣の状態を整えてから移植できるなどのメリットがあります。
また、排卵誘発剤の副作用で卵巣が腫れてしまった場合に妊娠すると、症状が悪化することがあるため卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の回避にも有効です。
先進不妊治療検査(ERA/EMA/ALICE)
当院では最新の不妊治療検査「ERA(エラ)」「EMA(エマ)」「ALICE(アリス)」を行っています。
この検査は健康な子宮環境を目指すもので、健康な子宮内膜環境が妊娠につながります。検体採取は1回のみで3つの検査を同時に調べることができます。
ERA(エラ)子宮内膜着床能検査
着床に適したタイミングを定めます
子宮内膜には着床に適した期間があり、その期間は個人によって異なります。ERA検査では患者様の着床に適した期間を特定します。最適なタイミングでの胚移植をすることで妊娠率を高めます。
胚移植での妊娠率が約25%向上しています。
EMMA(エマ)子宮内マイクロバイオーム検査
子宮内膜の細菌種類と割合を調べます
EMMA検査とは子宮内膜の細菌の種類と量を測定し、バランスが正常かどうか調べる検査です。子宮内環境を改善する(子宮内の乳酸菌割合)ことにより着床・妊娠率が向上します。
乳酸菌が優位でない場合には適切な治療をご提案致します。
子宮内の乳酸菌割合を上げると、着床・妊娠率が上昇します。
ALICE(アリス)感染性慢性子宮内膜炎検査
慢性子宮内膜炎を起こす細菌を調べます
不妊症患者の約30%、習慣性流産や着床不全患者では約66%が慢性子宮内膜炎に罹患しています。慢性子宮内膜炎は細菌感染によって起こり、不妊症・不育症の原因の1つとなります。
ALICE検査では従来の方法では特定できなかった慢性子宮内膜症の病原菌を検出致します。検出された病原菌に対する治療に必要な抗生物質等をご提案致します。
不妊症・不育症の原因の一つである慢性子宮内膜炎の原因菌を調べ、適切な抗生物質と治療法を提案します。
特定不妊治療費助成金制度
特定不妊治療費助成金制度とは
特定不妊治療費助成金事業の指定医療機関で、特定不妊治療(体外受精及び顕微授精)を受けた夫婦に対して、経済的負担の軽減を図るために自治体が助成する制度です。
当院は伊賀・名張地域では唯一の指定基準を満たした、三重県特定不妊治療費助成事業の指定医療機関です。
助成を受けるための条件を満たした方は、助成金を受けられます。
助成限度額は1回の治療につき15万円(初回の治療に限り30万円)を限度に助成を受けられます。
助成回数は、治療開始年齢が40歳未満であれば年齢制限なく43歳になるまでに通算6回まで、40歳以上43歳未満であれば年齢制限なく43歳になるまでに通算3回まで、43歳以上の方は助成対象外です。
助成金制度の詳細について
助成金制度の詳細につきましては、三重県のホームページ「三重県特定不妊治療費助成事業」をご確認下さい。
「三重県特定不妊治療費助成事業」へまた、伊賀市や名張市等、追加助成事業を行っている市町村もありますので、詳細につきましては、各市町村のホームページをご確認下さい。